クレジットカードの支払いが出来なくなっても、債務整理という方法で解決することが出来ます。
債務整理の方法やメリット・デメリットをまとめています。
結論から書くと、クレジットカードによる債務(借金)でも、月々の返済額を抑える事が出来ます。
例えば、クレジットカードの使いすぎで100万円(年利15%)の借金があって、毎月5万円ずつ返しているという場合は、毎月1.7~2.8万円くらいまで返済額を減らす事も可能です。
毎月の返済額が半分とか3分の1になるので、クレジットカードで債務が膨らんでいても生活がかなり楽になるでしょう。
債務整理というと、自己破産のように複雑で難易度の高い手続きを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
確かに自己破産だと、ギャンブルや娯楽費が原因の債務(借金)には利用出来ません。
でも債務整理には、裁判所や複雑な手続きを踏まずに行える「任意整理」という手続きもあります。
これは、専門家が私たちの代理人となってクレジットカード会社と交渉し、今後の利息をカットしたり、延滞して膨らんだ債務総額を無くすことが出来る手続きです。
私たち利用者が「借金苦しいから安くしてよ!」とお願いしたところで聞き入れてもらえませんが、専門家が正式な手続きを踏めば、毎月5万から1万7000円に安くすることも可能なんです。
クレジットカードの使いすぎによる任意整理は、実は結構行われています。
任意整理が行われる件数は多く、年間300万~500万人程度いると想定されてますから、日本人の25人に1人という確率です。
その中にはクレジットカード以外で借金した人もいますが、クレジットカードは生活する中で一番身近に出来てしまう借金ですから、その割合もかなり多いでしょう。
限度額までは色んな買い物をしたりお金が借りられますし、利息が非常に高いリボ払いなのに「毎月一定額だから安心」と使いすぎている方もいらっしゃるでしょう。
あなたと同じようにクレジットカードの借金で悩んでいる方はたくさんいます。
ここからは、実際に任意整理をするとしたらどういった手続きが必要になるのか、メリットデメリットには何があるのかをまとめていきます。
メリットといえるのは、この3つです。
1. 月々の返済額が減らせる可能性が高い
2. 直接あなたやあなたの家に催促が来なくなる
3. 周りにバレずに手続きが出来る可能性が高い
これは任意整理をする上で一番のメリットです。
債務0にはならないですが、債務整理をしたかどうかで返済額がかなり変わってきます。
具体的にどう変わるかというと、
・今後かかるはずだった利息がカットされる
・金利が高い遅延損害金(延滞金のようなもの)がカットされる
・返済期限が3年後もしくは5年後になる
この3点です。
毎月の返済額が安いなら今後の利息はバカになりませんし、遅延損害金は金利が法外に高い事もあります。
これらをカットする事で債務総額を減らせます。
さらに返済期間を延ばす事で、毎月の返済額をかなり減らせるという訳です。
普通は返済期間を延ばすとその分利息もかかりますが、債務整理では利息をこれ以上かけずに返済期間を伸ばせるケースが多いです。
例:残り借金が約130万円・年利15%・月々の返済額3万円の場合
今後の利息が無くなればこうなります。
手続きなし | 手続きあり | ||
---|---|---|---|
毎月の返済額 | 3万円 | 約1.7万円 | 約2.8万円 |
完済まで | 44か月 | 60か月 | 36か月 |
トータル返済額 | 約130万円 | 100万円 |
※返済期間は原則3年(36か月)で返済だが、5年(60か月)の場合もある。
つまり、利用するかどうかで30万円も違ってくるという事です。
クレジットカード会社との交渉次第ですからここまで安くならないケースもありますが、手続きをしないと毎月3万円を払い続けるのは確実です。
手続きをしたら安くなるのはほぼ間違いないので、利用しないままだと損ですよ。
これも大きなメリットですね。
借金の催促というのは出来れば経験したくないですし、そのせいで精神的に疲れて仕事や日常生活に支障が出る可能性もあります。
特に家族と同じ家に住んでいる場合は、周りにバレないかヒヤヒヤします。
弁護士事務所を利用すると決まったら、弁護士など専門家が債権者(クレジットカード会社)へ「受任通知」を送ります。
これは「専門家の私が代理人になるから、これからは私とやり取りしてください」っていう書類なので、それ以降は直接あなたに連絡が来ることはありません。
これは、クレジットカードを使いすぎてしまった実家暮らしの学生さんや主婦の方にとってもかなり大きなメリットだと思います。
家族や配偶者にバレると信頼関係が崩れる事もありますし、その事で説教を受けたりケンカをするのは避けたいですよね。
手続きによっては裁判も行いますし、国が発行する広報誌「官報」にあなたの名前や住所が掲載されますから、周りの方にバレる可能性が上がります。
でも任意整理は、あなたと専門家、専門家とクレジットカード会社間で行われるものですから、それ以外の関係者にバレる可能性はかなり低いです。
2.で書いたように催促や取り立ても来なくなるので、安心です。
ただし、任意整理にもデメリットはあります。
1. 専門家に依頼する費用がかかる
2. クレジットカードがしばらく作れない
これは先ほどから書いている通りで、交渉は弁護士など専門家を通じて行います。
私たち利用者がクレジットカード会社にいくらお願いしても借金の減額は認めて貰えませんので、弁護士などを通じて正式な手続きを行います。
弁護士費用と聞くと物凄く高そうですが、債権者(クレジットカード会社)1件につき4万円程度で進め、成功すれば減額された債務総額の10%程度が相場です。
日本では「信用情報機関」というものがあって、クレジットカードやローン審査などで「この人は過去にお金のトラブルが無かったか」という事を調べる時に利用されます。
専門家と債権者との交渉が行われるだけですが、「作った債務を全額返済できなかった」という点では他の債務整理と同じです。
「信用情報機関」にあなたの情報が登録されると、クレジットカードやローン審査に通らなくなります。
これは永久的に続くものでは無いですが、約5年間はどのクレジットカード会社に発行申請をしても審査には通りません。
そして、現在クレジットカードを持っていても更新して貰えないので、しばらくは利用・新規発行が出来ません。
それを踏まえて、審査が不要な「デビットカード」「家族カード(追加カード)」を使うかどうか検討しましょう。
デビットカードは銀行口座にあるお金だけ利用できるカードで、使った時点で口座から残高が減ります。
口座分のお金を使うだけですから審査不要ですし、ネット通販にも利用出来ます。
公共料金の支払いに使えるカードもありますから、一度検討してみてください。
家族カード(追加カード)は、親・配偶者など家族が使っているクレジットカードの家族用カードです。
これは信用情報機関にあなたの名前が登録されていても、親や配偶者などメインの契約者に信用があるので、あなたもクレジットカードを持つことが出来ます。
同じ口座から引き落としが行われますから、特に審査もありません。
デビットカードとクレジットカードの違い、クレジットカードが作れなくなった時の対処法は<こちらの記事>にまとめています。
実際にクレジットカードで借金をした方の体験談が聞けたので、ご紹介します。
37歳 男性
上の体験談は他のサイトから適当に拾ったモノではなく、直接聞いた体験談です。
月々の返済額はかなり安くなっていますから、7万円払っても十分おつりが来ますね。
もちろん状況によって異なりますが、これぐらい安くなることもあります。
債務整理をしてみようと思う方は、まず弁護士事務所に相談してみてください。
いくらぐらい安く出来るかはクレジットカード会社や、あなたの借り入れ状況・弁護士によってかなり変わりますから、一人で考えていても返済が苦しくなるだけです。
でも債務整理に詳しい弁護士なら「どのクレジットカード会社ならどれぐらいまで安くしてくれそうか」という見込みも立てられます。
なので、それも含めて依頼するかどうかを考えましょう。
相談料や流れについては<こちらの記事>にまとめています。
このサイトは、借金500万円を抱え2017年に債務整理を行った私が、債務整理の体験談や種類・メリットデメリットについて詳しくまとめています。
個人再生のおかげで、借金総額500万円は100万円になりました。そのおかげで、今の生活は何とか快適に送れています。
借金が膨らんで生活が苦しくなってきたら、自力で何とかしようとするよりもまず専門家を頼りましょう。
債務整理をしている人はたくさんいますし弁護士費用以上に借金が減りますから、思っているよりもハードルは低い手続きです。
続きはこちら。
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